ヴェネツィアの地下には森がある!?

ヴェネツィアは私が20代の頃に訪れた思い出の場所です。また当方のイタリア人講師も学生時代をヴェネツィアで過ごしていますし、shin MICにとってヴェネツィアはちょっとした縁を感じてしまう場所です。

ヴェネツィアは潟の上に作られた大小100以上の島が約400の橋と150を超える運河で結ばれた水上都市です。
ヴェネツィアの歴史は古く5世紀ごろにイタリア北東部に定住した人々によって築かれたようです。元々アドリア海の浅瀬や沼地に位置していたため、泥と水が豊富で、通常の建築のために十分な基礎が得られず、ローズウッドやヨーロピアンオークなどの木の杭を潟の砂地の下の硬い層まで打ち込み、その上に石を積み上げて基礎が作られました。そうやってできた基礎の上に家が建てられ、都市になっています。

つまり、ヴェネツィアという都市の下には木の杭が敷き詰められているわけです。その総量がどれほどになるのか詳しいことは分かりませんが、巨大な森林に匹敵するであろうことは容易に想像できますし、今、現在、ヴェネツィアという都市を支える全ての木の杭を賄うだけの木材を調達することは不可能なのではないかと思います。長い年月かけて打ち込まれてきた木の杭ですが、海水の中にあるため、あまり腐食しないのだそうです。

ヴェネツィアと言えば、ゴシック様式やルネサンス様式の美しい建築物、ゴンドラ、カーニバルなどがパッと頭に浮かびますが、ちょっと違った側面から見ると、都市全体が木の杭の上に作られているアンビリーバボーな都市であることが分かります。

人間ってすごいな~。

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